ブラタモリ#15出雲 8/22(3)出雲大社の本当の名前と宝くじ

ブラタモリ2015年8月22日放送(第15回)舞台は「島根県出雲市」。

#15 出雲 〜出雲は なぜ日本有数の観光地となった?〜


出雲大社を後にしたタモリさんたちは出雲大社の西側、そば屋・八雲がある国道の交差点にやって来ました。

ここで次の案内人、公益財団法人いづも財団事務局次長・山崎裕二さんに出会います。


出雲大社は杵築大社だった


江戸時代までは出雲大社という名前ではなく、「杵築大社(きづきおおやしろ)」という名前でした。

江戸時代になってから「出雲大社」と呼ばれるようになったんですね。

大勢の神々によって築いたお宮だから、「杵築大社」という名がついたそうで、現在でも住所にその「杵築」という名称が残っています。


その杵築大社、昔から現在のような有名な神社ではなく、江戸時代末期頃から人気が出てきたそうです。

その秘密を探るべく、タモリさんが痕跡を探しに行きます。






出雲大社 旧参道


先ほどの地図、そば屋・八雲から南南西に延びる真っ直ぐな細い道、それがかつての参道だったそうです。

あまりにも地味な道で、さすがのタモリさんも驚いていましたね。



この旧参道沿いには神職さんのお屋敷が並んでいます。

270年前からお屋敷や宿が並んでいたとのこと。


そして全国各地に出雲大社の信仰を広めようと、江戸時代中期から明治時代初期まで「出雲御師(いずもおし)」が出かけて行って出雲に来てもらうための「出雲ツアー」を組んでいたのだそうです。


出雲大社の神様はオオクニヌシノカミですが、その大国様をダイコクサマと呼んで信仰を広げていきました。

いわゆる打ち出の小槌を持った「大黒様」とは姿が似ていますが別の神様なのですね。




四ツ街道 そば屋・荒木屋



4つの街道が交わる四ツ街道を通り、タモリさんたちが向かったのは、そば屋・荒木屋。

このお店に、出雲大社の御師が布教に使っていたという「版木」が残されています。


その版木はお蕎麦のクーポン券を刷るためのものだったらしく、その券を全国で配って、出雲ツアーに来たらお蕎麦が一杯無料、という風に呼び込んだのだそうです。

今も昔も同じようなお客さんの呼び込みをしていたんですね。








蕎麦クーポン券など、様々な趣向を凝らして出雲に人を呼ぼうと頑張っていた御師たち。

最終的には「縁結び」というイチ押しのテーマを見つけて呼びこむことに成功することになります。

今では出雲大社の縁結びはたいへん有名ですが、この頃にルーツがあったんですね。




出雲大社で宝くじ


さらにお客さんを出雲に呼びこむ手段として「富くじ」(今で言う宝くじ)を開催してお客さんを呼びました。

この富くじ企画は大当たりして、今の金額に換算すると23億円も売り上げたとのこと。

その売上の3割を出雲大社の修復にあてたのだそうです。


富くじ目当てに出雲に訪れる人が増え、宿やお店が潤っていったんですね。

よく考えられた観光ビジネスですね。









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posted by しょう at 16:43 | 島根県・出雲市

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