ブラタモリ#7 函館(1)青函トンネルを楽しむための極意、3つの声とは?

ブラタモリ第4シリーズ第7回 2015年5月30日放送
『はるばる函館へ〜レールはどう函館を目指す?〜』


ブラタモリ「函館」のスタート地点は、青森県の青森駅でした。

函館スタートではなく、青森駅から函館を目指すところから始まるんですね。


タモリさんは函館は遠たことはあるけど降りたことは一切無いのだそうです。

函館の印象は、地形的に陸繋島(りくけいとう)であること、夜景がきれいなところ、といった具合でした。


ちなみに陸繋島とは、陸の近くにあった島が砂州の発達で陸地と連結してしまった地系のことを言います。

今回の「タモテバコ」のお題は?

「レールはどう函館を目指す?」



お題が出たところで案内人の登場です。

函館の古地図研究をしている星野裕さん、江戸時代の航海図をタモリさんに見せていました。


津軽海峡は海流が非常にきついところで、昔は船で渡るのにとても苦労したといいます。


その後、特急列車に乗り込むともう一人の案内人、道南の乗り物マニア・笹原悟さんが車内の席でお出迎え。


この日は日本全国で大荒れの天気だったらしく、車窓風景には荒波が見えていました。


ブラタモリの撮影日は毎回荒れた天気ですね!




青函トンネル



本州都北海道を結ぶ青函トンネル。

全長53.9kmで世界最長の海底トンネルです。


ここで案内人の笹原さんがフリップを出し、青函トンネルを楽しむための極意を教えてくれました。

「3つの声を聴け!」

・始まりの咆哮
・52.6kmの静寂
・最低点からの叫び



桑子アナが「音ではなく声ですよ」と指摘。

タモリさんがすかさず「マニアの人はね、電車の声とか言うわけですよ。すべて生き物として捉えていますからね」

マニアならではの細かい表現なんですね。



始まりの咆哮


列車がトンネルに入るときは手前で警笛を鳴らすならわしがあります。

そして青函トンネルに入る時は、「ピーーーーーーーーッ」とかなり長い警笛がならされるので、ここから青函トンネルに入ると分かるわけです。

ちなみに青函トンネルに入るまでの間にはいくつもの短いトンネルがあり、この警笛のことを知らないと、いつ青函トンネルに入ったのか分からなくなります。



52.6kmの静寂


通常、列車が走っているとガタンゴトンという「レールの継ぎ目」を乗り越える音が聞こえてきます。

しかし青函トンネルに入るとそのガタンゴトンがまったく聞こえなくなります。


レールの継ぎ目を作っている理由は、レールが温度によって伸び縮みするため。


しかし青函トンネル内は年中気温が一定に保たれているためレールの継ぎ目を作る必要がありません。

なので全てレールの間を溶接して一本のロングレールにしているのです。

つまり52.6kmが一本のレールになっているということですね。





最低点からの叫び


この声を聞くために1号車に乗っていたタモリさんたちは2号車へと移動しました。

列車のモーター音を聞くため、なのですが、1号車にはモーターが付いていないので移動したんですね。


そして海底トンネルを下ってきた車両が最低点を境に今度は登り始めます。

その登り始めからモーター音が唸りを上げるというわけです。


タモリさんと桑子アナがじっと耳をそば立てますが…。

「分かるような…空耳のような…」


かなり上級者レベルの声のようです。





青函トンネルの歴史


青函トンネルは昭和39年(1964年)に工事が開始されました。

しかし地下水が何度も噴出すなどの難工事で34名が殉職。

そのため完成は大幅に遅れ、昭和60年(1985年)青函トンネル(本坑)が開通。

22年という長い歳月を経て、悲願の完成を見たのでした。



この時のVTRには「新幹線はまなす号が走ることを楽しみに…」という少年の言葉が紹介されていました。

青函トンネルが開通する時の新幹線の愛称は「はまなす号」だったんですね。





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